スワッグを作れるようになって変わった、僕の部屋と休日
スワッグを作れるようになってから、僕の部屋は明らかに変わった。以前は「花を飾る=花瓶に挿す」という固定観念があって、置く場所がないことを言い訳に花を遠ざけていた。でも、壁に吊るすスワッグという選択肢を知ってから、その制約がなくなった。
最初に作ったスワッグは、玄関のドアノブに掛けた。帰宅してドアを開ける瞬間、ユーカリの香りがふわっと広がる。たったそれだけのことなのに、「家に帰る」という日常の動作が少しだけ特別なものになった。仕事で疲れて帰ってきた日でも、あの香りを嗅ぐと「今日も終わった」という区切りがつく。これが、僕がスワッグにハマった最初のきっかけだった。
花瓶が置けない場所でも花を楽しめる自由
スワッグの最大の魅力は、場所を選ばない自由さにある。僕の部屋は決して広くない。デスクには仕事道具とPC、本棚には資料と模型、床にはヨガマット。花瓶を置くスペースなんて、正直ほとんどない。

でもスワッグなら、壁のフックひとつあれば成立する。今では以下のような場所に飾っている:
- デスク横の壁:作業中、ふと視界に入る位置。ユーカリとラベンダーの組み合わせで集中力が途切れない
- 寝室のドア:寝る前に見る最後の景色。ドライフラワーになっていく過程を毎日観察するのが習慣になった
- 本棚の側面:S字フックで引っ掛けるだけ。小ぶりのスワッグを季節ごとに入れ替えている
- キッチンの窓枠:料理中の換気で香りが広がる。ローズマリーやタイムなど、ハーブ系のスワッグが定番
建築設計の仕事をしていると、「空間の使い方」には人一倍敏感になる。スワッグは垂直方向の空間を活用できるから、狭い部屋でも圧迫感がない。むしろ壁という「余白」を豊かにしてくれる存在だと気づいた。
週末の過ごし方が変わった理由
以前の休日は、疲れを取るためにダラダラと過ごすことが多かった。気づけば夕方で、「何もしてない」という罪悪感だけが残る。でもスワッグ作りを始めてから、土曜の午前中に市場へ行き、午後に束ねる、という小さなルーティンができた。
スワッグ作りにかかる時間は、慣れれば30分程度。初心者の頃は1時間近くかかったけれど、それでも映画1本分より短い。この「ちょうどいい時間感覚」が、忙しい社会人にとって続けやすいポイントだと思う。
何より、手を動かして何かを作る行為そのものが、頭のリセットになる。仕事では常に論理的思考を求められるけれど、花材を選んで束ねる作業には正解がない。「これでいいか」という感覚的な判断の連続。その曖昧さが、逆に心地よかった。
スワッグを飾るようになってから、友人が遊びに来たときの反応も変わった。「意外と部屋、おしゃれじゃん」と言われることが増えた。別に誰かに見せるために始めたわけじゃないけれど、自分の空間を自分で整える充実感は、確実に日常の質を上げてくれている。
花瓶がなくても大丈夫──スワッグという選択肢
花を飾りたいけれど、花瓶を置くスペースがない。あるいは、花瓶に生けた花の水換えが面倒で続かない。僕自身も設計事務所のデスク周りでそんな悩みを抱えていた時期があった。限られたスペースで花を楽しむ方法はないか──そう考えていた時に出会ったのが、スワッグという存在だった。
スワッグとは、花や枝を束ねて壁に掛ける飾り方のこと。ドイツ語で「壁飾り」を意味する言葉だが、最近では日本でもインテリアとして定着してきている。花瓶も水も不要で、ドライフラワーとして長く楽しめる。何より、壁やドアノブなど、垂直方向の空間を活用できるのが大きな魅力だった。
スワッグを選んだ理由──実用性とデザイン性の両立
スワッグに惹かれた理由は、単に「飾りやすい」だけではなかった。建築設計の視点から見ると、スワッグは空間に対して非常に効率的な存在だった。

省スペースでありながら存在感がある。花瓶を置くには水平面が必要だが、スワッグなら壁一面を使える。特に賃貸住宅の限られた空間では、この違いは大きい。僕の自宅では、玄関のドアノブに小ぶりなスワッグを掛けているが、帰宅時に目に入るだけで気分が変わる。
さらに、スワッグは「動き」を空間に与えてくれる。静止した花瓶の花と違い、ドアの開閉や空気の流れで揺れる様子には、生きた植物とは違った表情がある。これは予想外の発見だった。
初めてのスワッグ作り──失敗から学んだこと
初めてスワッグを作ったのは、ユーカリとかすみ草を使った小さなものだった。「スワッグ 作り方 初心者」で検索して出てきた記事を参考に、見よう見まねで束ねてみた。しかし、最初の作品は正直なところ、失敗だった。
束ねた茎がバラバラになり、麻紐で何度も巻き直す羽目になった。原因は、花材を束ねる順番を理解していなかったこと。重たい花材を先に、軽い花材を後に重ねるという基本を知らなかったのだ。結果、ユーカリの枝がかすみ草を押しつぶし、全体のバランスが崩れてしまった。
その後、花市場で出会った花屋のスタッフに教えてもらったのが、「骨格→ボリューム→アクセント」の順番だった。この原則を知ってから、スワッグ作りが格段に楽になった。
スワッグ作りの基本手順──誰でもできる3ステップ
現在、僕が実践しているスワッグの作り方は、以下の3ステップに集約される。
ステップ1:花材を選ぶ
初心者には、乾燥しやすく形が崩れにくい花材がおすすめだ。具体的には以下のような素材が失敗しにくい。
- ユーカリ:葉が厚く、乾燥後も色が残りやすい。香りも良い。
- スターチス:小花が密集していて、ドライになっても形が保たれる。
- ラグラス(うさぎの尾):ふわふわした質感が可愛らしく、軽量で扱いやすい。
- アジサイ:ボリュームが出やすく、色の変化も楽しめる。
逆に避けたほうがいいのは、水分が多い花や茎が細すぎる花材。バラやチューリップなどは、ドライフラワーにする過程で形が崩れやすく、初心者には難易度が高い。
ステップ2:束ねる順番を守る
花材を手に持ち、以下の順番で重ねていく。
- 骨格となる枝物(ユーカリなど)を最初に配置
- ボリュームを出す花材(アジサイなど)を中間に追加
- アクセントとなる小花(スターチスなど)を最後に散らす
束ねる際のコツは、茎を持つ手の位置を固定すること。手の位置がずれると、全体のバランスが崩れてしまう。僕は最初、これが分からず何度も束ね直していたが、手の位置を意識するだけで作業時間が半分以下になった。
ステップ3:麻紐で固定する
束ねた茎を麻紐でしっかりと巻く。ポイントは、最初の一巻きをきつく締めること。ここが緩いと、乾燥して茎が細くなった時に全体がバラバラになってしまう。
麻紐を3〜4回巻いたら、茎の余分な部分をハサミで切り揃える。切り口が揃っていると、仕上がりが格段に美しくなる。
スワッグが変えた空間の使い方

スワッグを作れるようになってから、自宅の空間の使い方が明らかに変わった。花瓶が置けなかった玄関のドアノブ、本棚の側面、デスクの壁。これまで「何も置けない」と諦めていた場所に、花を取り入れられるようになった。
特に気に入っているのは、仕事部屋の壁に掛けた大きめのスワッグだ。ユーカリとドライフラワーのラベンダーを組み合わせたもので、香りが仕事中の気分転換になっている。花瓶の花と違い、水換えの手間もなく、数ヶ月単位で楽しめるのもありがたい。
スワッグは、花を飾る選択肢を大きく広げてくれる存在だ。次のセクションでは、実際に僕が作ったスワッグの具体例と、それぞれの花材選びの理由を紹介していく。
建築設計の視点で見る、スワッグが空間に馴染む理由
設計事務所で働いていた頃、僕は「空間における垂直要素の重要性」をいつも意識していた。壁面の使い方ひとつで、部屋の印象は大きく変わる。スワッグを初めて自宅に飾ったとき、まさにそれを実感した。花瓶に生けた花は「置く」ものだが、スワッグは「吊るす」もの。この違いが、空間の使い方を根本から変えてくれる。
視線の流れを操作する「垂直のライン」
建築設計では、人の視線をどう誘導するかが空間づくりの基本だ。横方向の視線は安定感を生み、縦方向の視線は空間に高さと広がりを与える。スワッグはまさにこの「縦のライン」を作り出すアイテムだ。
僕が最初にスワッグを掛けたのは、リビングの入口横の壁面だった。何もなかった白い壁に、長さ50センチほどのユーカリとカスミソウのスワッグを吊るした瞬間、部屋の印象がガラリと変わった。視線が自然と上方向へ誘導され、天井が高く感じられるようになったのだ。
花瓶に生けた花との決定的な違いは、「床面積を消費しない」という点にある。ワンルームや狭い空間でも、壁さえあれば花を飾れる。これは限られたスペースで暮らす現代人にとって、大きなメリットだ。
「余白」の概念が活きるスワッグの配置
建築設計において、「余白」は空間の質を決定づける重要な要素だ。何もない空間があるからこそ、配置したものが際立つ。スワッグの作り方を学び始めた初心者の頃、僕はこの原則をそのまま応用した。
具体的には、スワッグを掛ける場所の周囲1メートルには、できるだけ何も置かないようにした。壁に掛けたスワッグの左右と下方向に十分な余白を確保することで、スワッグそのものの存在感が際立つ。これは絵画を飾るときの原則と同じだ。
また、スワッグ自体の構成にも「余白」の考え方を取り入れている。花材を詰め込みすぎず、茎の流れや葉の重なりが見えるように束ねる。建築でいう「引き算の美学」だ。初心者がスワッグ作りで失敗しやすいのは、つい花材を多く使いすぎてしまうこと。全体の7割程度の密度で束ねると、かえって洗練された印象になる。
構造力学から考える「束ね方」の理屈
スワッグを逆さに吊るすという行為は、実は構造的な力学が働いている。建築の世界では、どこに荷重がかかるか、どう支えるかを常に計算する。スワッグも同じだ。
束ねた花材の重心が紐の結び目の真下に来るように調整すると、安定して吊るせる。逆に重心がズレていると、スワッグが斜めに傾いたり、時間が経つと崩れたりする。僕は最初の頃、この原理を理解せずに適当に束ねていたため、何度も作り直す羽目になった。

具体的には、最も重い花材(大きな花や太い茎のもの)を束の中心に配置し、軽い花材を外側に配置するという方法が効果的だ。これにより重心が安定し、形も崩れにくくなる。建築でいえば、柱を中心に配置して構造を支える考え方と同じだ。
照明との関係性で変わる表情
設計事務所時代、照明計画には特に気を使った。同じ空間でも、光の当て方で印象は180度変わる。スワッグも同様だ。
僕は自宅で、スワッグを掛ける位置と照明の関係を何度も試した。結果、間接照明の近くにスワッグを配置すると、壁に影が落ちて立体感が生まれることを発見した。ドライフラワーになったスワッグは、生花とは違う独特の質感を持つ。その陰影が壁面に映し出されると、まるで一枚の絵画のような存在感が生まれる。
特に夕方から夜にかけて、温かみのある電球色の照明で照らされたスワッグは、日中とはまったく違う表情を見せる。仕事から帰宅して、その光景を目にするたびに、「空間と対話している」という感覚を覚える。これこそが、僕がスワッグに惹かれ続ける理由だ。
初めてのスワッグ作りで失敗した3つのこと
スワッグ作りを始めた頃、僕は「花束を逆さまにして吊るせばいい」くらいに考えていた。建築設計で培った構造の感覚があれば、花を束ねるくらい簡単だろうと。しかし実際に作ってみると、想像以上に失敗の連続だった。今振り返ると、その失敗こそが「スワッグ 作り方 初心者」として検索していた当時の僕に必要だった教訓だったと思う。
失敗①:花材を詰め込みすぎて乾燥ムラが発生
最初のスワッグは、張り切って15本以上の花材を束ねた。「ボリュームがあった方が豪華だろう」という安易な考えだった。結果、束の中心部分だけが乾燥せず、2週間後にはカビが発生してしまった。
問題は空気の通り道だった。花材を密に束ねすぎると、束の内側に湿気がこもる。特に茎が太い花材を中心に配置していたため、さらに通気性が悪化していた。この失敗から学んだのは、初心者は7〜10本程度の本数から始めるべきだということ。束ねた時に指が入るくらいの隙間を意識すると、均一に乾燥が進む。
今では束ねる前に、茎の太さと配置をシミュレーションする習慣がついた。太い茎は外側、細い茎は内側という基本を守るだけで、失敗率は大幅に下がった。
失敗②:吊るす場所を考えず重量バランスを無視
2回目の挑戦では、ユーカリとバラを組み合わせたスワッグを作った。束ねている時は問題なかったが、壁に吊るした瞬間、前のめりに傾いて壁に張り付いてしまった。見た目が悪いだけでなく、壁との接触面にカビが生える原因にもなった。
原因は重心の位置だった。花の部分が重すぎて、麻紐で縛った結び目より前方に重心が偏っていた。建築では荷重計算をするのに、花では考えもしなかった自分の迂闊さに気づかされた。
解決策は意外とシンプルだった。束ねる時に結び目の位置を全体の3分の1程度の高さに設定する。そして吊るす前に、手で持って傾きを確認する。この一手間で、壁から適度な距離を保ちながら垂直に吊るせるようになった。特に初心者がスワッグ作りで見落としがちなポイントだと思う。
失敗③:乾燥後の収縮を計算せず隙間だらけに
3回目は慎重に本数も抑え、重量バランスも考えた。しかし1ヶ月後、スワッグを見て愕然とした。束ねた部分に大きな隙間が空いて、花材がバラバラになっていた。

生花は乾燥すると茎の太さが約30〜40%細くなる。最初にちょうど良い強さで縛ったつもりでも、乾燥が進むとその結び目が緩んでしまう。これは花屋で働く友人に指摘されて初めて知った事実だった。
対策として、今では二段階の結び方を採用している。最初は軽く束ねて形を整え、その後もう一度しっかりと縛り直す。さらに乾燥後の1週間後にもう一度結び直すと、長期間形を保てる。ワイヤーを使う方法もあるが、初心者には麻紐の方が調整しやすい。
これら3つの失敗を経験してから、僕のスワッグ作りは明らかに変わった。失敗は恥ずかしいものではなく、技術を体得するための必要なプロセスだった。今では失敗の記憶が、次の作品を作る時の最良のガイドになっている。
スワッグ作りに最低限必要な道具と、あると便利なもの
スワッグ作りは、実はほとんど道具を必要としない。初心者の頃、僕は「専用の道具を揃えないと始められない」と思い込んでいたが、実際に始めてみると、最低限のものだけで十分だった。ここでは、スワッグ作り初心者が最初に揃えるべき道具と、作業が格段に楽になる便利アイテムを、実際の使用感とともに紹介する。
最低限これだけあればスワッグは作れる【3点セット】
スワッグ作りに絶対必要なのは、たった3つだけだ。僕が初めてスワッグを作った日も、この3つしか使わなかった。
花切りバサミは、スワッグ作りの要となる道具だ。普通の文房具用ハサミでは茎が潰れてしまい、水の吸い上げが悪くなる。僕は最初、家にあった普通のハサミで切っていたが、茎が割れて断面がボロボロになり、ドライになる前に枯れてしまった経験がある。花切りバサミは1,000円程度のもので十分。刃が鋭く、茎をスパッと切れるものを選べば問題ない。
麻紐またはラフィアは、束ねた花材を固定するために使う。僕は最初、普通のビニール紐を使っていたが、見た目が野暮ったく、せっかくのスワッグの雰囲気が台無しになった。麻紐なら100円ショップで手に入り、ナチュラルな質感がスワッグによく馴染む。太さは2〜3mm程度のものが扱いやすい。細すぎると締める時に手が痛くなり、太すぎると結びにくい。
輪ゴムは、麻紐で結ぶ前の仮止めに使う。これが意外と重要で、輪ゴムなしで直接麻紐を巻こうとすると、花材がバラバラになって形が崩れてしまう。僕は何度も失敗して、この仮止めの大切さを痛感した。太めの輪ゴムを2〜3本重ねて使うと、しっかり固定できる。
作業効率が劇的に上がる便利アイテム
園芸用ワイヤーがあると、スワッグの形作りが格段に楽になる。特に、茎が柔らかい花材や、動きを出したい時に重宝する。僕は#24番のワイヤーを常備している。細すぎず太すぎず、手で曲げられる硬さがちょうどいい。枝ぶりを調整したり、短い花材を長く見せたりする時に使っている。
作業用トレイまたは新聞紙は、床を汚さないために必須だ。スワッグ作りでは、葉を落としたり茎を切ったりする作業が多く、思った以上にゴミが出る。僕は最初、テーブルに直接花材を広げて作業していたが、細かい葉や花びらが散らばって掃除が大変だった。100円ショップのトレイか、新聞紙を敷くだけで片付けが楽になる。
あると作業が快適になるプラスαの道具
霧吹きは、作業中の花材の鮮度を保つために使う。スワッグ作りに慣れてくると、複数の花材を組み合わせて時間をかけて作るようになる。その間、花材が乾燥しないよう、時々霧を吹くと仕上がりが綺麗になる。
メジャーまたは定規があると、長さを揃える時に便利だ。僕は建築の仕事柄、つい正確な寸法にこだわってしまうが、スワッグ作りでは厳密さよりもバランス感覚が大切。それでも、大体の長さの目安があると作業しやすい。壁に掛ける場所を決めてから作る場合は、事前に測っておくと失敗が少ない。
スワッグ作り初心者は、まず3点セットだけで始めてみることをお勧めする。僕自身、最初は最小限の道具で始めて、必要性を感じたものから少しずつ買い足していった。道具を揃えることよりも、実際に手を動かして作ってみることの方が、はるかに学びが多い。
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