独学で始めた私が最初の3ヶ月で揃えた道具はたった5つだけ
建築設計事務所で図面とにらめっこしていた頃、ふと立ち寄った花屋でダリアに心を奪われた瞬間から、僕のフラワーアレンジメント人生が始まった。しかし、いざ始めようと思った時に直面したのは「何から揃えればいいのか分からない」という現実だった。花屋で見かける道具の種類の多さに圧倒され、ネットで調べれば「あれも必要、これも必要」という情報ばかり。正直、どこから手をつければいいのか途方に暮れていた。そんな僕が実際に独学で始めて分かったのは、フラワーアレンジメント初心者に必要な道具は、実はたった5つだけだということ。高価な専門道具を一気に揃える必要はまったくなく、まずは基本の5点セットで十分に練習を積むことができる。
最初の3ヶ月間で実際に使った5つの道具

僕が2019年の春から夏にかけて、最初の3ヶ月間で揃えた道具は以下の通りだ:
| 道具名 | 購入価格 | 使用頻度 | 重要度 |
|---|---|---|---|
| フラワーハサミ | 2,800円 | 毎回 | ★★★★★ |
| 剣山(中サイズ) | 1,200円 | 毎回 | ★★★★★ |
| 花器(シンプルな白い器) | 1,500円 | 毎回 | ★★★★☆ |
| 霧吹き | 300円 | 毎回 | ★★★☆☆ |
| バケツ(花材用) | 800円 | 毎回 | ★★★☆☆ |
合計金額:6,600円この5つの道具だけで、僕は3ヶ月間で約20作品のアレンジメントを作ることができた。建築の仕事で培った「必要最小限で最大効果を」という考え方が、ここでも活かされたのかもしれない。
なぜこの5つで十分だったのか
最初は「もっと専門的な道具が必要では?」と不安だったが、実際に始めてみると、基本動作の習得には十分すぎる道具セットだと実感した。フラワーアレンジメントの基本は「切る・挿す・整える」の3つの動作。この動作を身につけるために必要なのは、良質な道具を少数精鋭で揃えることだった。特に印象的だったのは、週末の朝に市場で買った季節の花材を使って、自宅のダイニングテーブルでアレンジメントを作る時間。この5つの道具があれば、30分から1時間程度で一つの作品を完成させることができ、仕事で疲れた頭をリセットするのに最適だった。むしろ、道具が少ないからこそ、一つ一つの道具の特性を深く理解することができ、結果的に上達が早かったように思う。建築設計で「制約があるからこそ創造性が生まれる」ということを学んでいたが、フラワーアレンジメントでも同じことが言えるのだと、この3ヶ月間で確信した。
フラワーアレンジメント初心者が本当に必要な道具の見極め方
僕が建築設計事務所で働きながらフラワーアレンジメントを始めた当初、最大の悩みは「何を買えばいいのか全く分からない」ことでした。花屋に行けば色とりどりの道具が並んでいるし、ネットで調べても「あれも必要、これも必要」という情報ばかり。結果的に、最初の1ヶ月で無駄に3万円近く使ってしまった苦い経験があります。
「とりあえず買い」で失敗した僕の体験談

当時の僕は、仕事で使う製図道具のように「良いものを一式揃えれば上達する」と思い込んでいました。花屋で勧められるがまま、プロ仕様の花ハサミ(8,000円)、複数サイズの花器セット、フローラルフォーム(給水スポンジ)の大容量パック、専用スプレーなどを購入。しかし実際に使ってみると、高価なハサミは重すぎて手が疲れるし、大きな花器は我が家には不釣り合い。フローラルフォームは使い切れずに乾燥させてしまう始末でした。この失敗から学んだのは、フラワーアレンジメント初心者が道具選びで重視すべきは「機能性」より「使用頻度」と「練習効果」だということです。
本当に必要な道具を見極める3つの基準
3ヶ月間の試行錯誤を経て、僕が確立した道具選びの基準がこちらです:
| 基準 | 内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| 週2回以上使うか | 練習頻度の高い道具を優先 | ハサミ、霧吹きは毎回使用 |
| 代用品があるか | 家にあるもので代替可能なら後回し | 花器→空き瓶、バケツ→洗面器 |
| 上達に直結するか | 技術向上に必須の道具を見極める | 剣山は花の角度調整の基礎練習に必須 |
この基準で絞り込んだ結果、本当に最初に必要な道具は冒頭で述べた5つだけでした。特に重要なのは、道具の良し悪しよりも「毎週触れること」です。僕は毎週土曜日の朝、近所のスーパーで300円の花を3本買い、同じ道具で繰り返し練習しました。
忙しい社会人だからこそ重視したい「収納性」
もう一つ、一般的なフラワーアレンジメントの道具選びガイドでは触れられていない重要なポイントがあります。それは収納スペースの確保です。僕のような一人暮らしのサラリーマンにとって、道具の保管場所は深刻な問題でした。最初に買った花器セットは、使わない時にキッチンの半分を占領してしまい、結局クローゼットの奥に追いやられることに。道具が取り出しにくいと、せっかくの練習意欲も削がれてしまいます。現在僕が使っている道具は、すべてA4サイズのボックス1つに収まるように厳選しています。ハサミとピンセット類は専用ケースに、剣山は布で包んでコンパクトに。この「すぐ取り出せる環境」が、平日の疲れた夜でも「ちょっと花を触ってみようかな」という気持ちにさせてくれるのです。実際、道具の収納を整理した月から、僕の練習頻度は週1回から週3回に増えました。限られた時間の中で新しい趣味を続けるには、「手軽さ」こそが最優先なのだと実感しています。
建築設計の視点で選んだ:機能性重視のハサミ選び
建築設計事務所で培った「機能美」の考え方が、フラワーアレンジメント初心者の道具選びで最も活かされたのがハサミ選びでした。設計図を描く時に使う製図用具と同じように、ハサミも「見た目の美しさより、確実に機能を果たすもの」を選ぶべきだと実感しています。
最初の3ヶ月で分かった「切れ味」の重要性

フラワーアレンジメント初心者の頃、近所のホームセンターで購入した980円の園芸用ハサミを使っていました。しかし、使い始めて1ヶ月後に大きな問題が発生したのです。バラの茎を切った際、ハサミの切れ味が悪く茎を「切る」というより「潰す」状態になってしまいました。その結果、花の水上がり※が悪くなり、せっかく選んだ花が翌日にはぐったりと萎れてしまったのです。※水上がり:切り花が茎から水分を吸い上げることこの失敗から学んだのは、ハサミの切れ味は花の寿命に直結するということでした。建築設計でも、基礎がしっかりしていないと建物全体に影響するのと同じ理屈です。
機能性重視で選んだ3つのポイント
建築設計で道具を選ぶ時の基準を、フラワーアレンジメント用ハサミにも適用しました:1. 刃の素材と構造ステンレス製で、刃が交差する部分(要)がしっかりしているものを選択。建築用の精密カッターと同じ考え方で、長期間の使用に耐える構造を重視しました。2. グリップの握りやすさ1時間のアレンジメント作業中、平均50〜70回はハサミを使います。製図作業で長時間コンパスを使う時と同様、手への負担を考慮してグリップ部分にラバーが付いているものを選びました。3. メンテナンスの容易さ分解して刃を研げるタイプを選択。設計事務所で使う製図用具も定期的なメンテナンスが必要なのと同じです。
実際に3ヶ月使い込んだ結果
機能性重視で選び直したハサミ(価格は2,800円)を3ヶ月使った結果、以下の変化がありました:
| 項目 | 安価なハサミ | 機能性重視ハサミ |
|---|---|---|
| 花の持ち日数 | 3-4日 | 7-10日 |
| 作業時間 | 約60分 | 約40分 |
| 手の疲労度 | 作業後に違和感 | ほぼ疲労感なし |
特に驚いたのは、切れ味の良いハサミを使うことで花の持ちが倍以上延びたことです。これは茎の導管(水を運ぶ管)が潰れずにきれいに切断されるためで、建築でいう「適切な施工が建物の寿命を左右する」のと全く同じ原理でした。忙しい現役世代にとって、週末に作ったアレンジメントが平日まで美しさを保ってくれるのは、投資した時間に対する大きなリターンです。初期投資は少し高くても、長期的に見れば確実に価値のある選択だったと実感しています。
剣山との格闘記:最初の失敗から学んだ正しい使い方
剣山を初めて手にした時、僕は完全に甘く見ていた。「針がたくさん付いた台座に花を挿すだけでしょ?」と思っていたのだが、実際に使ってみると全く思うようにいかない。最初の3ヶ月間で最も苦戦したのが、この剣山だった。
初心者が陥りがちな剣山の使い方の間違い

僕が最初にやってしまった失敗は、剣山を単なる「花を固定する道具」だと思っていたことだ。花屋で買ってきたガーベラを剣山にブスブスと挿していく。当然、茎は折れるし、花は思った方向を向いてくれない。挙句の果てには剣山の針が曲がってしまった。特に失敗が多かったのは以下の3点だった:
- 力任せに挿し込む:茎が硬いからといって力を入れすぎて、茎が潰れたり剣山の針が曲がったりする
- 針の中央部分ばかり使う:真ん中だけに花を集中させて、バランスの悪いアレンジメントになる
- 茎の切り方を考えない:剣山に挿すことを前提とした茎の処理をしていない
建築の現場で様々な工具を使ってきた僕でも、剣山は全く別物だった。これは道具というより、花との対話の仲介役なのだと気づくまでに1ヶ月以上かかった。
剣山選びで重視すべき3つのポイント
失敗を重ねた結果、剣山選びには明確な基準があることが分かった。フラワーアレンジメント初心者の道具選びで、剣山は特に慎重になるべきアイテムだ。
| 選択基準 | 推奨仕様 | 理由 |
|---|---|---|
| サイズ | 直径7-8cm | 初心者には扱いやすく、一般的な花器に適合 |
| 針の太さ | 中太タイプ | 細すぎると茎の太い花に対応できず、太すぎると繊細な茎を傷める |
| 重量 | 300g以上 | 軽すぎると花の重みで倒れやすい |
僕が最初に購入したのは100円ショップの剣山だった。確かに安いのだが、針が細すぎて太めの茎には全く対応できない。結局、ホームセンターで800円程度の剣山を買い直すことになった。この価格帯の剣山を3年間使い続けているが、まだまだ現役で活躍している。
実践で身につけた剣山の正しい使い方
試行錯誤の末、僕なりの剣山の使い方が確立された。建築設計で学んだ「構造」の概念を応用したのがポイントだ。まず、茎の切り方が全てを決める。剣山に挿す前に、茎を斜めにカットするのは基本だが、さらに重要なのは切り口の角度だ。挿したい方向に対して逆向きに斜めカットすることで、花が自然に理想の角度を向いてくれる。これに気づいたのは、始めてから2ヶ月目のことだった。次に、剣山の針を面で捉えることだ。1本1本の針に挿すのではなく、複数の針で茎を支えるイメージで挿し込む。僕は剣山を9つのエリアに分けて考えている。中央、前後左右の4方向、そして4つの角。この9つのエリアを意識的に使い分けることで、立体的なアレンジメントが可能になった。最後に、挿し直しを恐れないことだ。最初の頃は「一度挿したら動かしてはいけない」と思い込んでいたが、実際には何度でも調整できる。むしろ、挿してから全体のバランスを見て微調整するのが正しいやり方だ。現在では、剣山を使ったアレンジメントが僕の得意分野になっている。週末の30分程度で、デスク周りに季節の花を飾るのが日課となった。剣山との格闘を通じて学んだのは、道具は使い手の意図を理解してくれるということ。そのためには、こちらも道具の特性を理解する必要があるのだ。
花器選びで犯した3つの失敗と、今なら分かる選択基準

花器選びについては、正直に言うと最初の1年間は失敗の連続でした。建築設計の仕事で「形」には慣れていたつもりが、花器となると全く勝手が違う。実際に使ってみて初めて分かる使い勝手の悪さや、見た目だけで選んだことによる後悔を何度も経験しました。
失敗1:デザイン重視で選んだスタイリッシュな花器の罠
最初に購入したのは、モダンな直線的デザインの白い陶器製花器でした。建築事務所のセンスで「これなら部屋に置いても違和感がない」と思ったのですが、これが大きな間違い。口が極端に狭く、茎の太い花や枝物が全く入らない。無理に押し込もうとして茎を傷つけたり、アレンジのバランスが取れずに倒れてしまったりと散々でした。特に、ガーベラやバラなど茎の太い花を使いたい時には全く役に立たず、結局3回使っただけで棚の奥に追いやられることに。初心者が陥りがちなポイント:見た目の美しさと機能性は別物。フラワーアレンジメント初心者の道具選びでは、まず使いやすさを最優先に考えるべきです。
失敗2:「高価=良い花器」という思い込みによる散財
2つ目の失敗は、有名ブランドの1万円超えの花器を購入したこと。「良い道具を使えば上達も早いだろう」という安易な考えでした。確かに作りは美しく、重厚感もありましたが、重すぎて水を入れると移動が困難。さらに、初心者の頃は花器を何度も洗ったり、水を替えたりする作業が頻繁にあるのですが、重い花器だとこれらの基本作業が億劫になってしまいます。結果として、軽くて扱いやすい安価な花器の方を頻繁に使うようになり、高価な花器は特別な日にしか使わない「もったいない道具」になってしまいました。
失敗3:サイズ感の見誤りで起きた「花が負ける」現象
3つ目は、花器のサイズ選択ミス。ネット通販で購入した花器が、実際に届いてみると想像以上に大きく、一般的な花束では花器に負けてしまう状態に。特に印象的だったのが、直径25cmの大きな花器に5本程度の花を生けた時の寂しさ。花器の存在感が強すぎて、花がまるで申し訳なさそうに見えてしまいました。逆に、小さすぎる花器に無理やり多くの花を詰め込んだ時は、窮屈で不自然な仕上がりになることも。
経験から学んだ、実用的な花器選択基準
これらの失敗を踏まえ、現在私が初心者におすすめする花器選びの基準は以下の通りです:
| 選択基準 | 推奨仕様 | 理由 |
|---|---|---|
| 口径 | 8-12cm | 一般的な花束(5-7本)に最適 |
| 重量 | 水を入れても1kg以下 | 日常的な手入れが楽になる |
| 材質 | 陶器またはガラス | 清潔性と耐久性のバランス |
| 価格帯 | 1,000-3,000円 | 練習用として気軽に使える |
最初の花器は「練習用」と割り切って選ぶことが重要です。フラワーアレンジメント初心者の道具として、まずは機能性を重視し、技術が向上してから好みのデザインを追求する方が結果的に上達が早くなります。現在、私のメイン花器は2,500円で購入したシンプルな白い陶器製。3年間使い続けていますが、これが一番使い勝手が良く、どんな花にも合わせやすい優秀な相棒となっています。
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